2006年10月6日 東京新聞

文化祭で存続訴え

きょう展示一般公開


鉄道沿線を撮影した写真展示の準備をする生徒ら=小美玉市の県立小川高校で

 来年三月末での廃止届が提出された鹿島鉄道(石岡−鉾田)について、県立小川高校(小美玉市)の生徒たちが、七日午前九時半−午後二時半に一般公開する文化祭で、存続を訴える発表を準備しており、「鹿島鉄道への関心を深めてほしい」と意気込んでいる。 (小沢伸介)

 同校の文化祭では、存続の危機に直面した五年前から毎年、一年生が鹿島鉄道に関する発表をしてきた。最初の年は、ベニヤ板などで実物大の車両模型を製作。これが、沿線の中学、高校生徒会が連帯した「かしてつ応援団」を結成する原動力にもなった。

 今年は展示発表。常陸小川駅の駅員へのインタビュー取材を通じ、昔は霞ケ浦産の魚介類や農産物を同鉄道で運ぶ人が大勢いたことなど歴史を振り返り、現状の問題点や存続への課題を分かりやすく紹介する内容だ。

 岩崎彩さん(一年)は「これからは鹿島鉄道への興味だけでなく、地域住民が積極的に残そうとする意識や関心を持つことが必要だと思う」と話した。

 また、三年生の有志は夏休みを使って鉄道沿線を歩き、全十七駅周辺の風景や車両を撮影した写真約八十枚を出品。校外での存続運動に熱心に取り組んできた生徒会は、文化祭運営の合間をみて、以前に製作した青い腕輪やうちわを販売するコーナーを設け、存続ムードを盛り上げるという。